歴史の真実は謎だらけ、だからロマンなのだ
2019年08月26日
先日、「英雄たちの選択」というNHKTVの番組で、「大阪冬の陣図屏風」の復元図に関して、磯田さんを始めとする出演者の皆さんが、ケンケンガクガクとこの議論をされていました。
それは、大阪城を良く知る人物で、徳川方として戦いながらも、豊臣家にシンパシーを持っていた大名ではないか?・・・
議論の主は、進行役の磯田さん始め、歴史家の小和田さんや城郭考古学者の千田さんなどで、
屏風図の作者もさることながら「発注者」は誰なのか?・・そこが一番の焦点でしたでは。
では、誰が描かせたのか? 真田幸村の兄で徳川方の「松代藩主の真田信之」ではないか? 屏風図から真田にシンパシーを感じていた「伊達政宗」や、「初代徳島藩主の蜂須賀鎮至」説、はたまた、屏風には、家康本陣が端の方に小さく描かれ、秀忠の陣が大きく描かれていいたことから、「徳川秀忠」ではないか、又磯田さんは、秀忠の娘、家康の孫でもある「千姫」が美しい大阪城を残すために、書かせたのではない?・・・・等々議論百出のままENDとなりました。
歴史上の真実は時の経過とともに、変わるのが世の常で、又見る角度によって全く異なる解釈となるなど
正確な答えなど無い。・・・だから歴史は面白いじゃないでしょうか!!
因みに、このTV放映直後に屏風図を、展示している「徳川美術館」へ出向き鑑賞してきました。
これまでも度々訪れている美術館ですが、たまたまボランティアのガイドさんの案内が始まるところだったので、屏風図を含めて刀剣、鎧兜、二の丸御殿の内部復元等、展示品の成り立ちや技術の完成度などの説明を受け、改めて美しい日本の伝統工芸の「技と美」と合わせ、江戸時代の人々の精神的な余裕を感じさせられ次第です。