完成済引渡し直前の、マンション解体の怪❓

2024年06月15日

東京都国立市で完成済みで引渡し直前の、積水ハウス「グランドメゾン国立富士見通り」解体の怪!

 

以前から富士山の眺望など景観をめぐって地元から反発があった物件で、住民側はマンションの規模を

計画の半分程度に抑えることを要望してきましたが、「事業の圧迫につながる」として物別れに終り

その後、高さを抑制するなどして建築基準法上の問題はないという判断を踏まえて着工し、工事は竣工

し、あとは」「完了検査を待っている段階」で、しかも、引渡しを待ってい顧客もいるという

このタイミングで解体の決断を下すとは?・・・摩訶不思議といっても過言ではない出来事です!!

 

積水ハウスは「富士見通りから富士山の眺望をマンションが阻害していることを把握。検討に不十分な

点があった。それは、当社としてあるべき姿ではないという経営判断だ」と説明していました。

しかし、当初から富士山への眺望を住民から指摘されており、富士山への眺望の景観予想図などのCG

を作成していなかったのか?

完成後に経営陣が初めて現地を視察、現実を知ることとなった上での決断だった!としか思われません。

 

「グランドメゾン国立富士見通り」は10階建て総戸数18戸 7000~8000万円を中心とした価格帯の物件

で、相当数未契約の物件でもあり、規模も小さく数十億円の損失と想定されることから、総合的に判断し

た上での決断だったんでしょう

 

でも、これが18戸でなく100戸以上の億ションという大規模マンションであったならば、それでも完成済

マンションの解体に踏み切る決断を下すことが出来るんでしょうか? まず有り得ないでしょう!

 

この国立市では20年ほど前に、完成済みの14階建て44mの分譲マンションを「高さ20m(7階)以上

の撤去を求める」という訴訟を住民が起こしましたが、最終的に「周辺住民の景観利益を違法に侵害する

行為には当たらない」と住民の請求を認めない判決が最高裁で確定した! ことがありました。

 

景観への配慮をめぐっては2005年に「景観法」が全面施行されて各自治体が独自の計画して建物の高さ

や外観などに規制を加えられるようになってきましたが、各地で今もトラブルは絶えないようです。