7月1日発表の「路線価」3年連続上昇!?

2024年07月04日

国税庁が7月1日に発表した2024年1月1日時点の「路線価」は全国平均は前年比2.3%増で3年連続で

上昇した。・・・とメディア各社が大きく報じていました。・・・が

公的機関が公表している ”土地価格” には「公示地価」「路線価」「基準地価」の3種類あります。

 

「公示地価」は適正な地価の形成に役立てるため国交省が公表しているもので、一般的な土地売買の

指標、又は公共事業の取得価格の基準ともなっており、評価の基準時期は毎年1月1日となっています。

「路線価」は国税庁が主要道路に面した土地1平方m当たりの標準価格で相続税や贈与税の算定基準

となっており、評価の基準時期は、公示地価と同様で毎年1月1日となっています。

「基準地価」の目的は公示地価とほぼ同じで、調査の主体が都道府県となっており、評価の基準時期

は、7月1日時点となっており、毎年9月下旬に公表されます。

 

このように、公的機関が「土地の値段」を年3回公表する度に、メディアでは、上った!下がった!

と報じていますが、実際に取引される土地の価格、いわゆる実勢価格とは異なります。

公的機関が公表する「地価」は、不動産鑑定士等が過去の事例に基づいて鑑定するため、ある程度の

タイムラグが生じます。そのために実勢価格との乖離を感じることも、往々にしてあります。